伊野尾慧を推すということ

 千穐楽の記事も途中だというのに、、、。伊野尾慧について彼の卒論終了を記念して、彼が大学生であることにも触れながら書きたいと思う。ただし私は根っからの文系なので専門分野ではないことに言及するのは些か気が引ける。また、おそらく誤ったことを述べると思うが自由記述のブログであることに免じて流していただきたい。

 

 伊野尾慧(22)は現在、卒業を目前にした建築学科4年生。都市計画ゼミで研究を進めているのは夏前に大学側がホームページに載せた成果報告により明確な事実である。*1大好評で幕を閉じ再演も決定したJohnnys' Worldと並行して、彼は卒業研究を進めていたようである。「高木に手伝ってもらおう」などと言った発言から楽屋にも持ち込んでいたことが伺われる。理系の知人がいて、大学の研究室に1人1台PCが割り当てられ、そこで研究を進めていることを聞いていた。また、ゼミも毎週行われそれに向けて発表スライド作成やレポート作成に常々追われているようだ。もちろん、学生たるものアルバイトをしている者もいるだろうが伊野ちゃんがやっているのはアルバイトなどではなくれっきとした正規雇用の本職である。話がそれるが、薮ちゃんが以前検問か職質かなにかで職業を「アイドルです」とドヤった件が思い出される。この場合伊野ちゃんは職業を何と答えるのだろうか。本題に戻る。拘束時間*2が尋常じゃない中、すなわち他の学生と比べ研究にかける時間が少ない中書き上げたことは明白な事実である。

 伊野ちゃんは以前から「ステージを作りたい」「メンバーひとりひとりに家を作ってあげたい」などと発言しているように建築学科に入ったことで、多くの人が抱くであろう「家や建物を作れるようになるのだろう」というイメージにふさわしい発言をしている。伊野ちゃんが仕事で大学で学んだことを活かそうとすると直接的な方法としては上記のようになるだろう。しかし研究室は都市計画。都市計画とは

 都市計画(としけいかく、英語urban planning, city planning)とは、「都市の健全な発展と秩序ある整備を図る」、「劣悪な居住環境からくる国民の健康問題を守る」、「都市景観を良くし、守る」などの必要から、土地利用のあり方、都市施設(道路・公園等)の整備、市街地開発について計画を策定し、その実現を図ることであるといえる。*3

以上のように述べられている。すなわち、何かを作ることにかかわるというよりもその建物を含めた環境について計画・開発することを目的としているのだ。ここで、発言と乖離があることがわかる。伊野ちゃんはたびたび自分の大学について発言をしている。例えば長屋の知識を長々と語りあげ、「ドイツに行った」「岩手に行ってきた」などと特に研究室に入ってからはフィールドについても触れている。すなわち今研究している分野において誇りを持っていると想像できる。彼の中には「舞台などの仕事に関わる『大学の勉強』」と「研究している分野という『大学の勉強』」の2つがあるのではないだろうか。

 ここで私自身の体験を挟ませていただく。私の学部はわかりやすいが学科は名前が長い上に初めて会った人にはまず伝わらない。美容室や関係者ではない人にはざっくり濁して説明することが多い。なぜかというと、学部についたイメージで片付けてしまうのが楽だとわかっているからだ。大学に進学した人は誰もが一度は経験したことがあるのではないだろうか、「わかりやすく言うと~」「本当はちょっと違うんだけどね、だいたいそんな感じ」。伊野ちゃんだって、別に面倒くさいからというわけではなく、わかりやすく伝えようという思いから上記のように言っているのだと考える。

 ここまでつらつらと彼と大学について述べたが、私が伊野ちゃんを推すのはここにある。人は共通点があると好感を抱きやすいとは恋愛コラムなどでもよく言われる話である。大学生である彼、同様に学年を重ね、卒業を迎える。夜遅くまで課題・研究に追われながらも仕事の場ではそれを辛いとは言わない。大変だというも明るく述べているように感じられる。適当な発言、綺麗な顔ももちろんだがやはり彼にもう一つの、私達と同じような顔があるということに異様に好感と興奮を覚えてしまったのだ。

 そしてこの春、私達含め2009年入学の大学生は多くが卒業を迎えるだろう。そしてそれぞれの進路に旅立つ。初めての社会人になる人もいれば、伊野ちゃんの友人は多くが進学する人もいるだろう。そして彼はついに「学生」という身分を共存させることなく、思う存分「アイドル」に身を浸し、所属はジャニーズ事務所のみとなる。たくさんの一般人である級友たちと刺激的な4年間を過ごしたであろう彼は、いい意味で世間の感覚を味わってきていると思う。例えば、友人の家で夜通し課題をしたり、一緒に安い牛丼を食べたり、お酒を飲んで鍋パーティーをしたり。また、大学とは概して全国から人間が集まり、それは都心の大学であれば尚更だと考えられる。そんな日本人のサラダボウルで培ったコミュニケーションがどのように作用するのか。

 春になるとますます伊野尾慧から目が離せなくなるだろう。楽しみである。

*1:プライベート情報なのであまり明らかにするものでもないかもしれない。

*2:と表記するのは違うと承知の上で。

*3:Wikipedia